日本語・国際教育研究紀要 = Journal of Japanese language and international education studies;第27号

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住民間の対等な話し合いの場の創出 : 演劇の手法を用いた話し合いのデザイン

平田, 未季

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/92238
KEYWORDS : 江別市;コミュニティの多様化;演劇ワークショップ;話し合い;共生

Abstract

本稿では、この特集で展開される「みんなでつくる多文化えんげきワークショップin EBETSU」(以下、多文化WS)の成果を分析するための背景情報を提供する。まず、筆者らが多文化WSを行っている北海道江別市の現状を説明し、多文化WSを始めた背景について述べる。次に、多文化WSの目的とその具体的内容を紹介する。本WSの目的は、コミュニティの多様化と細分化が進む江別市において、多様な住民が互いの視点や考えを共有し、まちについて対等な話し合いを行うことができる場をつくることである。その実現のため、話し合いの前段階で、プロの劇団に演劇の手法を用いたワークおよび寸劇の実演を行ってもらい、さらに、話し合いにおいては、多様な日本語能力を持つ者がやりとりに参加できるよう、通訳に加え、感情カード等の伝達補助ツールを導入した。本稿ではその具体を紹介するとともに、回を重ねる中でどのような課題が生じ、それに伴いどのように寸劇の内容と話し合いのデザインを変更したのかについても記述する。

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